歌を上手く歌いたいなら、テクニックをつける前に基本的なことが出来てないと効果を発揮することができません。
まずは基本的なところをチェックしてからテクニックをつけるということをしてみましょう。
もし音痴だとお悩みの方は、これだけでも上達した感触は得られるはずです。
メロディを合わせる

まずは基本中の基本で、メロディに合わせるという、当たり前のことのようですが、これが出来れば、まず音痴というところからは抜け出せます。
テレビでよくやっているカラオケの精密採点などで、名だたる歌手の方々が、途中で間違えるなどして、最後まで歌えなくて、100点が取れないなどの光景を目にしているはずです。
そのくらい人は気を抜くとメロディからズレてしまうのです。
ただここで、音に合わせて歌ったほうがいいのか、音をずらしたほうが上手く聞こえる場合があるのではないかと、なるかもしれませんが、まずは合わせた音が出せているかというところで話を進めていきます。
それではどうすれば合わせた音がチェック出来るのかということですが、
- 歌いながら確認する
- 録音して確認する
- 人に聴いてもらう
- カラオケ採点をする
上記で確認するのがいいでしょう。
歌いながら確認する
自分で歌いながら確認するというのは、意外と難しいのですが、歌いながら意識するというのは大切なので、難しくても意識していきましょう。
録音して確認する
録音して確認するというのは、ボイスレコーダーや動画で撮影して、歌い終わったら流して確認するということです。
これならば客観的に歌声を確認することができるので、早く修正できるようになります。
人に聴いてもらう
人前で歌うと緊張するとか、意識してしまうなど、自分一人で歌っている時とは違う意識が働き、それで余計な力が加わり、音がずれてしまうこともあります。
まずは気心知れた間柄の人にチェックしてもらうのが良いでしょう。
カラオケ採点をする
今のカラオケの採点は性能が素晴らしいです。昔の採点は、大声で歌えば高得点が出たり、童謡のような歌い方をしても高得点が出たりしました。
今そのような事をしてもいい感じに減点されます。
テクニックの部分は特に気にしないで、まずはメロディラインがズレていないか確認してみましょう。
リズムを合わせる

次の基本はリズムを合わせるということです。
リズムは速さとタイミングです。
速さとはテンポで、1分間に何拍しているかということで、
BPM(beats-per-minute)
と、表したりします。
BPM=60は1分間に60拍あるということで、
『タンタンタンタン…』が、1秒に1回なので、ちょっとスローなテンポな曲となります。
歌謡曲の平均はBPM=80〜100くらいとなっています。
次にタイミングですが、これは大きく分けると3つになります。
- 2拍子
- 3拍子
- 4拍子
小学校の授業で習ったので聞いたことはあると思います。
2拍子
2拍子は、
『タンタンタンタンタンタン…』
と、強弱を交互にリズムをとる曲に多いです。
ブラジルのサンバや行進曲など、曲も早いテンポのものが多いですね。
3拍子
3拍子は、
『ズンチャッチャ、ズンチャッチャ…』
の、ようにスローなテンポの曲に多く、日本の曲ではあまり見かけないです。
ゆったりと癒されるような曲に多いですね。
4拍子
4拍子は、言わずと知れた、聞きなれたテンポの曲です。
『1・2・3・4・1・2・3・4…』
と、カラオケで歌う、ほとんどの曲はこのテンポで構成されています。
このテンポがわかれば、
『1・2・3・4…』の、『1』が、歌い出しというのがわかるし、『1』を基準に歌いあげていきます。
手拍子をつけて、曲に対してずっと合っているか、チェックしてみましょう。
そして歌う時も、頭や足でリズムをとりながら歌うと、わかりやすいし、見ている人に目でもリズムを伝える事ができます。
他にも、4/8拍子や3/8拍子などありますが、ここでは割愛させていただきます。
強弱をつける

テクニックの分野で抑揚というものがあります。
その抑揚の前の段階になるのですが、先ほど説明した、リズムのテンポにアクセントというものがあります。
そのアクセントの部分で強く声をだすということです。
もちろんアクセントは曲によって違いますが、基本は各拍子にあわせてアクセントがあります。
そして、歌には、
『Aメロ Bメロ サビ』
と、構成があるので、そこでも強弱を意識します。
わかるとはおもいますが、
Aメロ・Bメロでは弱く、サビを強く歌います。
この段階の強く歌うという意味は、声を大きくすると解釈しても大丈夫です。
では、どのようにして強弱をつけるかというと、
- マイクを使う
- 声で調節する
この2点で調節します。
マイクを使う
声が一定の音量になってしま人は、まずマイクを使って、調節しましょう。
マイクを近づけたり離したりするだけで調節ができます。
基本的にはAメロ・Bメロはマイクをやや離して、サビでマイクを近づけます。
これだけで抑揚がつけられるようになります。
声で調節する
マイクで調節できるようになったら、さらに声でも調節してみましょう。
極端に言えば、話すと叫ぶです。
もっと細かく調節するなら、距離を考えます。
どの辺の人に話しかけるのかという、物理的な距離です。
目の前にいる人に話かけるときと、10m離れた人に話しかけるのでは声量が違います。
その物理的は距離をイメージして声をだすと、思っているより声がでて、調節できるようになります。
息を吸う

声のメカニズムは声帯が震えて音がするというものです。
なぜ震えるかというと閉じている声帯の隙間に空気が通るからです。
その空気が自分の息です。
では息がなくなるとどうなるでしょうか?
そうです、声がでなくなります。
そのため、歌うときには話すときよりも息を吸う必要があるということです。
どのくらい吸うのかというと、歌っている時に、
『ブホッ…』ってならない程度です。
けっこう吸うなと思うでしょうが、このくらい吸わないと、声に余裕がでません。
そして、吸うことで肺活量も鍛えられるということです。
肺活量に関しては個人差がありますが、多少鍛えて増やすことはできると思います。
息を吸うときに気をつける点がいくつかあります。
- 息の吸い方
- ブレスのタイミング
- ブレスの音
などです。
息の吸い方
息を吸うときは普段の呼吸のようにしていては、間に合わない時があります。
歌の小節の間に空気を補充するわけですが、短ければ早く息を吸う必要があります。
そこで、おすすめの吸い方ですが、
『空気をたべる』
と、いうのを意識してみてください。
吸うというよりも食べるです。
あくまでも、イメージですが、そういう風に意識をしたら、早く多く空気を取り込めるようになります。
ぜひ試してみてください。
ブレスのタイミング
ブレスとは息継ぎのことです。
ブレスのタイミングで参考にするのは、もちろん歌う曲の歌手が、どのタイミングでブレスをしているかをチェックしていればいいのですが、中には化け物級の肺活量を持った歌手の方もいますので、自分に合った場所を探すのがいいでしょう。
ブレスの音
ブレスをする時に気をつけることとして、思い切り吸った呼吸音をマイクが拾ってしまうということです。
時に歌手もブレスの音をあえて聴かせたりしていますが、ちゃんと聴かせるように計算はしています。
何も考えずにいれば、ただのノイズになってしまうこともあるので、ブレスの時にはマイクを離して、聴かせるような息遣いを研究してみてください。
筋力をつける

歌を歌う以前に息を吐く行為は、その部分の筋力に伴います。
筋力がなければか細い声になってしまいますし、強弱の幅も狭くなってしまいます。
では、実際にどこの筋肉をつければいいのでしょう?
直接関係してくる筋肉は、
- 声帯の筋肉
- 横隔膜の筋肉
この2つがメインに関係してきます。
声帯の筋肉
声帯の筋肉はいくつかあるのですが、医学的なことはともかく、ここではまとめて声筋といいます。
声筋は喉のところにある1cmほどの声帯を引っ張って声を調節する筋肉です。
その声帯を強く引っ張れば高い声が出て、緩めれば低い声や、ブレスを混ぜた歌声などできるようになります。
鍛え方としては、歌うというのが効果的ですが、その前や後に首周りのストレッチをするのをおすすめします。
いきなり使うのではなく、準備をして使い、使った後もケアしていきましょう。
横隔膜の筋肉
よく、
『歌に必要なのは腹筋だよ』
とか、言っている人いますけど、正確にいうと、腹式呼吸をするための筋肉を鍛えるということです。
決して、バキバキのシックスバックを作れということではありません。
呼吸に腹筋は関係ないので勘違いしないようにしてください。
腹式呼吸はやはりいくつかの筋肉で横隔膜を引っ張ったり緩めたりして、肺を動かして呼吸をしています。
ですので、その横隔膜周りの筋力をつけていきます。
やり方としては、インナーマッスルを鍛えるというようなことで、紹介されているようなことです。
大きく息をゆっくり吸って、吸い終わったらそこで数秒キープ。そしてゆっくりと息を吐き出して、吐ききったらそこで数秒キープ。
これを4〜5セットするだけでも徐々に鍛えられていきます。
あとは日常生活でも横隔膜をあげて、お腹を引っ込めて、そこでキープしながら過ごすのも、鍛えられてお腹も引っ込み一石二鳥です。
以上が基本中の基本の5つのコツです。
上達を焦りすぎて基本ができていなければ、いつまでたっても上達しないし、遠回りになってしまいますね。
音楽は音で楽しむものなので、苦戦しないで楽しんでいきましょう。

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